延命

 
親類の訃報にて、明け日にそのまま駆けつけた。
 
2ヶ月程前、高カロリー点滴を付けるや否やの相談を受けたところだった。
 
普通の栄養剤とは違い、(高カロリー点滴は)〝延命〟になるのか? という相談だった。
 
 
本人は延命治療を望んではいなかったらしい。
 
治る見込みが少しでもあるのなら、それは延命では無いと思うが
 
見込みも無く、ましてや意識も無い場合なら それは延命になるなるのでは?
 
・・・と、あくまでも私個人の意見として言っておいた。
 
 
病院側でも〝延命〟とする病院もあれば、〝延命〟とはしない病院に分かれるようだ。
 
難しい問題だけど、どちらにせよ決めるは家族の胸次第。
 
 
 
我が家でも選択を迫られた時があった。  一昨年の事だ。
 
病院へ駆けつけた時には、既に管だらけの身体だった。 
 
その日の夕方まで、会話をして別れたばかりだったのに・・・。
 
 
心臓も自発的には動かない。 電気を送って無理矢理動かしている状態だった。
 
それを見た瞬間、もう身体からは〝魂〟が抜けているのが解かったが
 
それでもまだ〝生きている〟ように見えるのが不思議な感じだった。
 
 
何度となく 繰り返される警告音。 その度に電気が送られる。
 
送られると身体を反らし、口からは血が噴き出していた。
 
挿管時 どこかを傷付けたのだろう、深い部位の色ではなく 赤い赤い色だった。
 
 
身体を反らすのは、電気によるただの筋肉の収縮反応であるのは解かっている。
 
解かってはいるけど、まだ〝生きて〟いて苦しんでいるように見え涙した。
 
 
延命治療はして欲しくない。
 
管だらけになって生きていたくはない。 
 
・・・と、前々から本人が言っていたので涙ながらに維持装置を外してもらった。
 
 
外したとたん、スーッと体温が下がって冷たくなった。
 
自分自身が家族を殺してしまったような気持ちになって 涙が止まらなかった。
 
どんな姿であっても生きていて欲しかった。
 
でもそれは ただの自分の気持ちの押し付け。
 
本人にとっては・・・と 考えると出来なかった。
 
 
我が家の場合、ハッキリと 「延命だ」 と いうのが解かる状態だったので決断も早かった。
 
何よりも、苦しんでいるように見えるその姿がそうさせたのかもしれない。
 
延命かどうかがハッキリとしない場合は、決断し難いと思う。
 
 
それを考えると、ひと言で 「延命はしないで欲しい。」 という場合、
 
どういう状態になったら本人にとって〝延命〟になるのかを言っておく必要があるのではないだろうか・・・。
 
 
 
 
 
余談だけど、葬儀中のお経にビックリ。
 
何度もお経の節目(?)に 「おん!」とお坊さんが力を込めて声を出し、鐘(?)をうるさい程に鳴らす。
 
そして一度だけだったが 「喝ー!!」 と 大声を張り上げていた。(汗
 
(死者がビックリして起き出す狙いか?(殴 )
 
 
今まで何度も葬儀に参列したけど、こんな騒がしいお経は初めてだよぅ・・・(´Д`)
 
お坊さんが喝を入れた時、そのイキナリの大きな声に参列者の何名かが ビクッ!と飛び上がっていた。
 
参列者を驚かすなww(笑  (不謹慎でごめんなさい m(_ _;)m )
 

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