後日談 (子供は怖い)

 
その後、ドサッ!と 後ろに乗ってきた者に何度か遭遇している。
 
正確には〝者〟ではなく〝子供達〟だ。
 
そして遭遇するパターンも解かった。
 
1. 午前4~5時の間。
 
2. とある場所の 約50mほどの距離の道でのみ。
 
3. 小雨、もしくは雨の降り始めの時だけ。
 
この3つが揃った時に、必ずではないが よく遭遇した。
 
 
 
何度か出会う(?)うち、色んな事が解かってきた。
 
勿論それは、その子達が〝言ってきた〟事だ。
 
別の表現にすると、流れ込んで来た感情意識を読み取っての事柄だ。
 
流れ込んで来る〝もの〟には〝訴え〟が多い。
 
 
それらを全体的にまとめると・・・
 
いつの時代かは知らないけれど、洋服を着ているのでそんなに遠い過去ではないハズ。
 
この子供達は 「水」によって命を落としたらしい。
 
一人だと寂しいから 複数で集まっているみたい・・・
 
ここんとこが私にもよく解からない・・・何故子供同士だけなのかが・・・??
 
もしかすると集まる事で1つの〝もの〟になっているのかもしれない。(よ~解からんけど)
 
そしてこの子達は水を恐れている。
 
だから 小雨や雨の降り始めになると「水が来る!」との恐怖で興奮して暴走するようだ。
 
それがあるから、雨がザーッと降ってしまうと 恐怖心で動けなくなり身をひそめる。
 
〝訴え〟の中に 只ならぬ「水が来る!」・・・があったから、水害か何かかな?・・・と個人的には思っている。
 
 
この子達の根本的思念には 「お父さん。お母さん」と親を呼ぶ声。「苦しい」 「帰りたい」が主だが
 
その中に 「私(僕)だけが、何でこんな苦しい目に遭わなくちゃいけないんだ!」の気持ちが怒りに変わり
 
「お前も同じになれ!」という、生きている者への羨みや妬みが恨みとなっている。
 
その部分が〝どす黒いモノ〟だ。 子供なだけに ある意味 危険だ。
 
 
この子達は自分が死んだ瞬間の〝時〟に、囚われてしまっている。
 
何度も何度も、その時の恐怖と苦しみを繰り返している。
 
自分の死を理解していない証拠だ。
 
 
 
・・・かといって、私にはどうする事も出来ない。
 
霊能者ではないし、霊感が強いとも思っていない。
 
 
解かり易く言えば、私は壊れたラジオのチューナーのようなものだ。
 
偶然その辺にある電波を拾うが、自ら受信する事は出来ないし交信する事も出来ない。
 
(ラジオは元々交信なんて出来ないやろが!・・・とは突っ込まないでね(笑 )
 
そりゃ~たまには こっちが言ってる事を理解してくれる〝あっちの人〟もいるけどねw
 
 
 
とにかく、あの子供達の哀しみと苦しみの思念は 相当なものだ。
 
年数が経って 凝り固まってしまっている。
 
今はまだ、人の形をしているけれど 
 
その内 自分が人間だった事も忘れてドロドロになってしまうだろう・・・。
 
 
 
そういう死者を沢山視てきたが
 
ある意味では、他者の〝声〟には耳を傾けずにいた結果であって 自分で選んだ事だ・・・と私は思っている。
 
変に同情すると取り込まれてしまうだけなので、冷たいようだが そう思うようにしている。
 
 
 
そんなワケで、初めは怖かったけど 何度もこの子達に会う(?)事で慣れてきて
 
こっちに来るんじゃねぇ! ボケェ! と 威嚇するようになった(笑
 
 
 
あの子達・・・今でも まだあの道で 彷徨っているんだろうな・・・
 
いかん いかん・・・同情心は禁物だ・・・。

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